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2009年12月

阪急摂津市駅のカーボン・ニュートラル

産経新聞サイトの12月10日記事日本初“CO2排出ゼロ駅”阪急「摂津市」3月14日開業から一部を引用する。

阪急電鉄は9日、阪急京都線摂津市駅(同市千里丘東)の開業日を、来年3月14日とすると発表した。二酸化炭素(CO2)の実質排出量をゼロにする「カーボン・ニュートラル・ステーション」を計画、環境省では「駅で同様の取り組みは聞いたことがない」としており、国内で初の試みとみられる。

阪急電鉄では同駅のCO2排出量を年間約70トンと想定。このうち、年間約36トンは太陽光発電や雨水利用などの施設を整備することで削減、残りの年間約34トンはCO2排出枠を購入する予定としている。
...(C)産経新聞

阪急電鉄の新駅、阪急京都線摂津市駅が二酸化炭素排出量を実質ゼロにする話題。この新駅は来年3月14日に開業予定だ。この二酸化炭素排出量がゼロであることをカーボン・ニュートラルというので、この駅を「カーボン・ニュートラル・ステーション」とする計画だ。ちなみに駅でカーボン・ニュートラルを目指す試みは日本で初とのこと。

この新駅での二酸化炭素排出量は年間約70トンと想定し、このうち36トン分は太陽光発電システムや雨水設備の設置で削減する。残り34トン分は、残念ながら二酸化炭素排出枠を購入する、とのことだ。約半分しか自前では削減できないことになる。

二酸化炭素排出枠を購入せずにカーボン・ニュートラルを実現することは、無理なのだろうか。さらに大きな太陽光発電システムを設置すればもっと自前のカーボン・ニュートラルには近づけるが、そのコストを考えると、二酸化炭素排出枠を購入したほうが良い、という結論なのだろうか。

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北九州市は環境首都を目指してはいるが

今日は北九州市の話題。毎日新聞サイトの福岡版12月10日記事「サッカー:NWの新球技場、天然芝と太陽光発電 北橋市長「エコに配慮」 /福岡」から

Jリーグ2部に昇格したニューウェーブ北九州(来季からギラヴァンツ北九州)の新球技場建設について、北九州市の北橋健治市長は9日の定例会見で「『エコスタジアム』と評価してもらえる競技場がふさわしい。天然芝と太陽光発電が一つの方向」との考えを示した。

北橋市長は来年3月末までに場所の選定を含めた基本方針を決定する意向で、会見では「市の重要な戦略的目標は世界の環境首都を目指すこと。エコにできる限り配慮したい」と述べた。(C)毎日新聞

私はサッカーに全く興味がないのでチーム名はほとんど知らない。Jリーグ2部に昇格した「ニューウェーブ北九州」というチームがあるそうだが(北九州市の皆さん、知らなくでスミマセン)、その新サッカー場は『エコスタジアム』として評価してもらうべく天然芝と太陽光発電を特徴としたい、との内容を北九州市長が述べた、との記事だ。

北九州市長は記者会見で「市の重要な戦略的目標は世界の環境首都を目指すこと。エコにできる限り配慮したい」と述べたそうだ。ということは、北九州市はエコに特化した街づくりを目指している市、ということだろう。そこで北九州市のホームページを調べてみた。市には環境首都というページがあり、環境に配慮した市ということを窺わせる。その環境首都ニュースページでは、北九州市が”「日本の環境首都コンテスト」で 2年連続1位”という記事がトップを飾っているが、これは2008年の話題のようだ。最新の話題は無いのだろうか。その他の環境首都話題のページも、皆データは数年前の情報で、これは古すぎる。

さて、自治体が環境に配慮した政策を実施しているかどうかの試金石の一つが太陽光発電設置補助金だ。北九州市の補助金の概要は次のとおりだ。

・補助額は1キロワット当たり3万円、上限12万円。
・募集期間を6期に分け、各期間の募集件数は40件。件数を超えるときは抽選。

市町村レベルで1キロワット当たり3万円は少ない。予算総額を計算すると、12万円×40件×6期=2880万円。これは市の太陽光発電補助金予算としては少ないとみなさざるを得ない。

そしてこの太陽光発電設置補助金の申込者も、4月1日から12月11日まででたったの345人。これは市のPRが足りないからか。いや、PRして殺到すると予算些少が露呈するのでPRしていないからなのか。

北九州市はその他の環境関連補助金もある。太陽熱利用システムと地中熱利用システムの補助だが、地中熱利用システム補助金は上限5万円で10件程度の募集、地中熱利用システムは上限10万円で5件程度の募集、と補助額・募集件数ともに少ない。屋上緑化の補助金もあるが、こちらは上限100万円で予算総額が200万円、ということは募集件数はたったの2件ということだ。

ということで、北九州市は「環境首都」を謳ってはいるが、市の環境首都関連ホームページの内容は古く、かつ環境関連補助金の予算額も少ないことから、これは市長の掛け声だけの張りぼて政策か、と疑ってしまう。もしそうでないのなら、市の環境首都関連ホームページを最新記事に更新し、また環境関連予算を増やす必要があるだろう。

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淡路市の太陽光発電設備は出力1メガワット

今日は淡路市の話題。毎日新聞サイト淡路版12月3日記事「淡路市:太陽光発電施設、生穂新島に整備 環境立島のシンボルに /兵庫」から。

淡路市は2日、同市生穂新島の県企業庁所有地と市庁舎など計4カ所に太陽光発電施設を整備する、と発表した。約1000キロワットの出力で、電気は市庁舎などで使用。年1000万円の経費節減が可能になる。市は「環境学習の拠点として整備し、環境立島のシンボルにしたい」としている。

同市が近畿圏で日照時間が最も長いことや、環境立島・淡路のシンボルになることなどから、国の公共施設省エネグリーン化推進事業に採択された。事業費約4億6000万円は、環境省の地域グリーンニューディール基金から拠出される。

計画では、市庁舎北側の県企業庁所有地約1・5ヘクタールと津名浄化センターの敷地、市庁舎と地域交流センター(仮称)の建物の屋上に太陽光発電パネルを設置。来年春に着工、同年秋の稼働を目指す。完成すると、全国の自治体では東京都水道局朝霞浄水場の出力1200キロワットの施設に次ぐ2番目の規模になる。

年間発電量は約100万キロワット時で、市庁舎と地域交流センター、津名浄化センターの3施設で使う使用量の約半分を賄う。年間電気代(約4000万円)の4分の1の節減が見込まれ、土、日曜日に発電した電気は売電。年間約300トンの二酸化炭素が削減できるという。(C)毎日新聞

淡路市が設置予定の太陽光発電設備は市内4箇所に設置し、出力は1000キロワット、つまり1メガワットと大型だ。市レベルでメガソーラーを保有している市は他には無い。自治体レベルでは東京都の朝霞浄水場の太陽光発電システムの出力1200キロワットに次ぐ2番目の規模とか。

この太陽光発電設備は来年春着工、秋稼動の予定だ。事業費は4億6000万円で、すべて環境省の地域グリーンニューディール基金でまかなう。設置費用が4億6000万円で出力が1000キロワットだから、1キロワット当たりの設置費用は46万円となる。これは家庭用の太陽光発電システム設置に比べて非常に安い。スケールメリットもあるだろうが、恐らく薄膜型の安価な、そして発電効率は若干落ちるタイプの太陽光パネルを使用すると思う。そうでもないとこの価格にはならないだろう。

年間発電量は出力1000キロワットから予想される数値の100万キロワット時そのものだ。この発電量は、市庁舎と地域交流センター、津名浄化センターの3施設で使う使用量の約半分に相当するそうだ。

さすがに日照に恵まれた淡路市ならでは、の設備だ。今後、日照に恵まれた瀬戸内海沿岸の自治体の太陽光発電設置が加速することが予想される。

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中国BYD社のリン酸鉄リチウム電池による家庭用蓄電システム

今日は中国の話題。中国の経済ビジネス情報のNNA.ASIAサイト12月2日記事「太陽光利用の蓄電システム、BYDが試験開始」から一部を引用する。

深セン市の電池・自動車メーカー、比亜迪(BYD)が、同市坪山の工場内で、太陽エネルギーと風力から得た電力を同社開発の鉄電池に蓄電し、電気自動車や家庭用エネルギーとして利用する家庭用蓄電システムの実用化に向けた試験を、本格的に開始したもようだ。将来的に欧米諸国などで需要が拡大するとみて、同蓄電システムの輸出を狙う。
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1日付第一財経日報によると、坪山工場の北西側に2棟の別荘風の家屋「未来村」を建設。太陽エネルギー発電と風力発電の施設を設置し、ここで得た電力を同社が自主開発した1,000キロワットの鉄電池(リン酸鉄リチウム電池)に蓄電し、別荘内のすべての家庭用電源や電気自動車のエネルギーとして利用する。主に日中に得た電力を夜間の電灯やテレビなどで使用したり、電気自動車の駆動電力として供給する。
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比亜迪汽車鎖售公司の徐安・公関部経理は「量産化を実現した鉄電池を活用して自動車用の太陽エネルギー蓄電システムを実用化し、新エネルギー市場を拡大するのが狙い」として、すでに国内の電力ネットワーク企業への供給を目指して交渉を進めているほか、将来的に蓄電システムを欧米に輸出することを目指しているとした。

また業界内では、米著名投資家のウォーレン・バフェット氏がBYDに投資したのは、エコカーそのものよりも、BYDの鉄電池を利用した蓄電システムが全米規模で供給される可能性に注目したことが背景にあるともされており、同社の太陽光発電と蓄電システムに注目が集まりそうだ。(C)NNA.ASIA

深セン市の電池・自動車メーカー、比亜迪(BYD)の話題だ。BYDは太陽光発電と風力発電による電力を蓄電池に溜め電気自動車や家庭用エネルギーとして使用する家庭用蓄電池システムの実用化テストを開始した。

この蓄電池は、略称鉄電池、リン酸鉄リチウム電池だ。私は聞いたことが無いので調べたところ、だいぶ前だが日刊工業新聞の6月9日記事「早大など、リン酸鉄リチウムイオン電池搭載のEV製作」を見つけた。次のとおりだ。

早稲田大学の紙屋雄史教授は三井造船などと共同で、リン酸鉄リチウムイオン電池を使った小型電気自動車(EV)「WEV―0 Advanced」の製作を始めた。5分間の走行に必要な充電を50秒で行える非接触型の急速充電が特徴。電池容量を最小限に抑えて、燃費向上と製造費低減を目指した。年内にも完成する。完成後、頻繁に充電するショートレンジ型EVシステムの実用化に向け、実証実験に入る。

搭載する電池は電圧51・2ボルト、容量30アンぺア時。ガソリン車のタンク容量にあたる総電力量は1・5キロワット時。正極材にリン酸鉄を採用しており、ニッケル、コバルト、マンガンなどに比較してコストが低く、発火安全性が高い。急速の充放電が可能で、早大が開発したマンガン系リチウムイオン電池搭載EVの約6分の1の時間で充電できる。 充電には電磁誘導式の非接触型急速充電器を使用する。(C)日刊工業新聞

正極にリン酸鉄を使用しているのでこの名称となるようだ。この正極材はコストが低く発火安全性が高いのが特徴。またこの鉄電池は、急速の充放電が可能である特徴があるので、電気自動車の充電に向いた蓄電池のようだ。

さて元の中国の記事に戻る。そのBYD社のシステムも、蓄電した電力を電気自動車の充電に使用することを想定しているようだ。そしてこのリン酸鉄リチウム電池は、1000キロワット、ということは1メガワットの蓄電能力がある。家庭用蓄電システムにはこれほど大きな蓄電能力が必要なのか、と驚かされるが、電気自動車の充電にも使用することを考えれば納得がゆく。

なおBYDには著名投資家のバフェット市が投資したが、それはこの蓄電システムに氏が着目したからだそうだ。このような家庭用の大規模蓄電システムは開発途上なのか日本メーカーの話題もほとんど聞いたことがない。日本メーカーが出遅れてなければよいが。

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太陽光と風力で航行する船舶

CNN日本語サイト12月14日記事「太陽光と風力で進むフェリー、豪企業が開発 香港でお披露目」から。

オーストラリアの企業が開発した太陽光と風力で動力を得るフェリーを開発し、このほど香港でお披露目された。石油代替燃料への切り替えがなかなか進まない船舶業界に、一石を投じるものとして期待されている。

開発した豪ソーラーセーラー社によると、すでに4隻が完成しており、1隻は世界でも2番目に混雑するとされている香港の港で、来年1月から運行を開始する。また、上海やサンフランシスコなど航行船舶数の多い港に売り込んでいく。

ソーラーセーラー社の開発したフェリーは、太陽の方向に向けて角度を変えられるソーラーパネルを装備。風力でも動力を得られることから、太陽が出ていない場合も航行が可能。船舶から排出される二酸化硫黄など、環境破壊の原因となる有害ガスの削減が見込める。
...(C)CNN

太陽光と風力で動力を得るフェリーの話題だ。これはオーストラリアのソーラーセーラー社が開発したフェリー。太陽の方向に向けて角度を変えられる太陽光発電パネルを装備することで効率良く太陽光により発電ができる。

この引用記事には明記されていないが、これらのフェリーには様々なタイプがある。商用船舶ページの情報によれば、すべてのタイプは太陽光発電システムと蓄電池を装備している。そして、すべて燃料でも航海できるハイブリッドタイプだ。それに加え、風力も使えるタイプの船舶もある。風力タイプは、太陽光パネルの一部が大きな帆のようになっている。

一番大きな乗客600人タイプは、全長が36.4m。スピードは、太陽光/風力/バッテリー航行時が0~7ノット、燃料航行時が7~14ノットだ。例えば港の中の低速航行時に太陽光/風力/バッテリーで航行するのだろう。

またこの会社の製品では、クルーザーもある。

上記引用記事にもあるとおり、石油代替燃料への切替がなかなか進まない船舶業界に一石を投ずるユニークな製品だ。

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