2009年12月 | 燦燦太陽光発電.エコ - 4

2009年12月

安城市の太陽光発電補助金の予算使い果たし

2009年12月16日(水)

今日は愛知県安城市の話題。少々古いが12月3日付の毎日新聞サイト愛知版記事「太陽光発電:安城市、補助金申請者が殺到 来年度予算案にも計上 /愛知」から一部を引用する。

安城市が太陽光発電施設を設置した市民に補助金を出す制度が好評だ。今年度3回も予算化したが、いずれも申請者が殺到し、短期間で予算を使い果たした。市は2日までに、2010年度予算案にも計上することを決めた。

制度は02年度に始まり、08年度まで出力1キロワット当たり2万4000円を支給し、計529件の申請があった。

09年度から6キロワットを上限に支給額を約4倍の同10万円にしたところ申請が殺到。当初予算に6840万円を盛り込んだが、受け付け開始から20日間ほどで172件の申請があり、当初予算は尽きた。

6月補正予算で5000万円を計上したが、受け付け開始日の127件だけで使い切った。9月補正予算も9800万円を用意したが、受け付け開始からほぼ1カ月の245件で底を突いた。

市は2010年度も予算化することにし、予算要求前の実施計画に1億4000万円を計上した。ただし、1キロワット当たりの補助額は7万円に減らす。
...(C)毎日新聞

このブログでも何回か紹介した、太陽光発電補助金が人気があり予算を使い果たした、という話題だ。安城市の住宅用太陽光発電システム設置補助金制度によれば、補助金額は1キロワット当たり10万円、上限6キロワット。市レベルの太陽光発電設置補助金としてはトップクラスの補助額だ。これなら人気があり予算を使い果たすのも理解できる。

上記引用記事によれば、安城市のこの補助金の予算は3回計上され、2009年度の当補助金合計予算額は2億1640万円に上る。この予算額も市レベルとしてはトップクラスだ。

この人気は、今年度から補助金額を1キロワット当たり6万円から10万円に増やしたことによる。3回募集したが、初回は20日、2回目は初日のみ、3回目は1ヶ月で予算が底をついた、とのことだ。

ちなみに来年度もこの補助金を予算化する方針だが、1キロワット当たりの補助金額は7万円に減らすそうだ。実に残念な話だ。補助金額を増やせば太陽光発電システム導入が急速に進展することは証明されたのに。

なお、先に紹介した安城市ホームページ中の補助金ページには、来年度は補助金額が減額されることは書かれていなかった。このような重要な事項を書いていないとは担当者は怠慢だろう。

千葉県のグリーンニューディール事業

2009年12月17日(木)

今日の話題は、千葉県のグリーンニューディール基金について。

まずグリーンニューディール基金とは、環境省の地域グリーンニューディール基金事業によると次のとおりだ。

1.事業の概要
...
環境省から都道府県・政令指定都市に対し、補助金を交付し、基金を造成します。都道府県・政令指定都市は、3年間のうちに基金を取り崩して、3.に掲げるような事業を活用できます。

2.事業の実施期間
平成21年度~平成23年度

3.基金対象事業
基金を対象として実施する事業は以下のとおりです。
 1.地球温暖化対策に係る地方公共団体実行計画関係事業
   [1] 公共施設省エネ・グリーン化推進事業
   [2] 民間施設省エネ・グリーン化推進事業
   [3] 地域環境整備支援事業
   [4] 廃棄物由来再生可能エネルギー利用促進事業
 2.都道府県廃棄物処理計画及び一般廃棄物処理計画関係事業
   [1] アスベスト廃棄物処理施設整備事業
   [2] 不法投棄・散乱ごみ監視等事業
   [3] 不法投棄残存事案支障状況等調査事業
 3.PCB廃棄物処理計画及び一般廃棄物処理計画関係事業
   [1] 微量PCB汚染廃電気機器等把握支援事業
   [2] 微量PCB廃棄物処理施設整備事業
 4.海岸漂着物地域対策推進事業
...
(C)環境省

要するに、都道府県・政令指定都市に環境関連基金を創設し、2009~2011年度でそれを取り崩しながら環境関連指定事業を行う、という制度だ。

さて千葉県のグリーンニューディールを見ると、千葉県の当該基金の金額は、8億4100万円だ。この基金により、今年度行う千葉県グリーンニューディール基金事業 事業計画は次のとおりだ。

NO 事業実施
自治体名
事業名 事業内容
1 千葉県 不法投棄等不適正処理箇所調査事業 大規模投棄現場の水質、土壌分析、堆積物等の性状調査等
2 千葉県 県有施設省エネ改修等事業 県有施設の省エネ診断
3 茂原市 茂原市役所庁舎省エネ改修事業 照明設備の高効率化(LED化)
4 勝浦市 千葉県勝浦市役所庁舎省エネ改修事業 省エネ用蛍光灯への改修、遮光省エネフィルム貼り付け
5 市原市 市原市水道施設省エネ改修事業 実施設計業務(太陽光発電装置、屋外灯のLED化)
6 流山市 流山市役所新第2庁舎太陽光発電・LED導入事業 LED照明設備の設置
7 鴨川市 天津小湊支所省エネ改修事業 冷暖房設備の灯油吸収式から電動式への更新、LED蛍光灯等の設置
8 香取市 香取市省エネルギー型照明交換整備事業 小中学校通学路沿線の防犯灯をLED型へ切り替える
9 山武市 山武市役所成東庁舎省エネ改修事業 実施設計業務(太陽光発電設置、照明設備改修)
10 多古町 多古町役場庁舎省エネ改修事業 実施設計業務(太陽光発電装置、省エネ冷暖房設備の設置)
11 睦沢町 防犯灯が明るくなった!事業 文教エリアを中心に防犯灯をLEDに交換

(C)千葉県

基金総額は8億4000万円で今年度は11件の事業なので、3年間同一金額とすると、1箇所について約2500万円の予算、ということになる。そして事業の約半数は、市役所の照明のLED化だ。基金の使い方が違う、と感じる。

何故役所の照明のLED化にこの貴重な基金を使わなければならないのか。この基金はもっともっと一般市民にとって有益な事業に使用すべきだ。照明のLED化なら、たとえば公立小中学校・県立高校の照明LED化を優先すべきだ。なぜ役所が先なのか。

そもそもLED照明はあと5年後には主流になるとは思うが、今は大変高価だ。急速に価格は下がるはずだが、高価ないま、LED照明に変えるのは無駄だ。この事業を行うのであれば、少なくとも来年度以降にしたほうが事業費は大幅に減るはずだ。

もっともっと一般市民に有益な事業はいくらでも考えつく。たとえば、全公立小中学校に太陽光発電システムを設置する。教育を目的とすれば各学校に設置する太陽光発電システムはそれほど大きなものではなくて済む。それより大きなモニターを設置すればよい。

また、県にひとつ、県営のメガソーラー太陽光発電所を設置する、というやりかたもある。出力1メガワットなら、5~6億円でできるはずなので、これは基金の範囲内だ。

環境関連基金を利用して、住民への利益よりは役所の改修を優先する県・市の姿勢に強い疑問を持たざるを得ない。

大阪市のメガソーラー計画

2009年12月18日(金)

このブログの11月25日記事「関西電力のメガソーラーが堺市で着工」で、堺市臨海部に関西電力とシャープが合計2.8万キロワットの大規模太陽光発電所を建設する計画であることを書いた。今日の話題は大阪市。朝日新聞サイトの12月16日記事「夢洲にメガソーラー発電 大阪湾岸に集積、一大拠点に」によるとつぎのとおりだ。

大阪市が臨海部の人工島・夢洲(ゆめしま)に国内最大級の大規模太陽光発電施設(メガソーラー)の建設計画を進めていることがわかった。民間事業者に市有地を無償提供する方式で来年度にも募集を始め、最大出力3万キロワットを目指す。堺市臨海部でも関西電力とシャープが最大計2.8万キロワットの発電施設の建設を始めており、大阪市の計画が実現すれば大阪湾は太陽光発電の一大拠点になる。

平松邦夫市長は夢洲や咲洲(さきしま)に環境技術関連企業の集積を目指しており、今月19日の就任2年を前にした朝日新聞のインタビューでも「その方向性を外さずに企業を誘致していきたい」と話した。

計画予定地は、夢洲で埋め立て中の土地のうち、2011年度から利用可能になる地区とその後完成する地区の計30ヘクタール。市は人工島に企業誘致してきたが思うように土地が売れておらず、無償提供して民間企業を集め、施設から固定資産税を得ることにした。
...(C)朝日新聞

先のブログで紹介したのは出力2.8万キロワットという世界でも有数の規模のメガソーラーだが、この大阪市が計画しているメガソーラーはそれよりさらに規模が大きく、出力3万キロワット、と言うことは30万メガワットという大規模だ。

この建設は大阪市がすべて資金を出すのではなく、市が無償で土地を提供し太陽光発電企業を誘致し、固定資産税収入を目論む。

先の関西電力とシャープのメガソーラーと、今回の大阪市計画の夢洲は場所が近い。大阪臨海部のメガソーラー計画図のとおりで、堺市と大阪市と市は異なるがどちらも大阪湾に面したほぼ隣接区域だ。大阪湾の臨海部は、日本で最大規模のメガソーラーの地域となるであろう。

雪国対応の太陽光発電パネル

2009年12月19日(土)

このブログの10月18日記事「新潟の大規模太陽光発電所」で、新潟県と昭和シェル石油が設置予定のメガソーラーについて書いた。その中の引用記事中に「降り積もった雪が落ちやすいように表面を工夫し、わずかな光で発電できるパネルを設置」とあった。そしてやはりこのブログの11月26日記事「新潟県と昭和シェルの大規模太陽光発電所」で同メガソーラーについて再度書いた。その中で、メガソーラー設置費が高めなのは、先ほど述べた雪国対応太陽光パネルが原因ではないか、との憶測を書いた。

さて今日の話題はその雪国対応の太陽光発電パネルだ。私の想像では、パネル表面のコーティング等により雪が滑り落ちやすくなる工夫があるのでは、なのだがこれは確証はない。今日ご紹介する記事では、大変安く雪国対応の太陽光発電パネルが設置できるのだ。少し前だが、12月9日付の朝日新聞サイト福島版の記事「脱CO2社会へ:太陽も寒風も」から一部を引用する。

東北、特に日本海側の太陽光発電は雲や雪の影響が懸念されてきた。新エネルギー導入促進協議会によると、2008年度までの住宅への導入数は、都道府県別で秋田の966件、青森の1148件、山形の1951件がワースト3。東北6県平均でも4092件で全国平均の9721件を大きく下回った。

しかし、「雪国でも見劣りしない発電が可能だ」と、豪雪地帯の山形県米沢市で電気工事業を営む鈴木弘さん(75)は力説する。車庫の屋根に出力4キロワット分、計48枚のパネルを取り付け、99年から発電量を記録してきた。

◎全国平均に近く

「米沢では無理だべ」と笑われたが、パネルの上に透明の波板をかぶせるなど雪を滑り落とす工夫をした。10年分の年平均発電量は1キロワット当たり970キロワット時。1千~1100キロワット時とされる全国平均をやや下回る程度を確保できた。

年間平均日照時間で東北の太平洋側は他の地域に見劣りしない。東京の1847時間に対し、仙台市は1843時間とほぼ同じで、八戸市(青森)は1925時間に上る。
...(C)朝日新聞

雪の影響が懸念され、東北地方の太陽光発電システムの導入は全国平均の半分以下だ。しかし東北地方は想像以上に日照時間は長く、仙台市は東京とほぼ同じ、八戸市は東京より日照時間が多い。しかし冬季に晴れていても雪が太陽光パネルの上に乗っていたのでは発電量はゼロだ。

豪雪地帯の山形県米沢市のあるお宅では、太陽光発電パネルの上に透明の波板をかぶせて雪をすべり落とす工夫をしたそうだ。その結果、10年間の年平均発電量は、出力1キロワット当たり970キロワット時。この数字は、全国平均は1000~1100キロワット時なので真ん中をとって1050キロワット時としたときの約92%だ。大変すばらしい発電量といえる。安い波板でこれだけの効果がでるのだから、太陽光発電パネルメーカーは類似の工夫で安い雪国対応パネルを作るべきだ。

太陽光発電と風力発電のハイブリッド時計塔

2009年12月20日(日)

当ブログの12月7日記事「下北沢のハイブリッド街路灯」で、東京の下北沢に設置された風力・太陽光発電による「ハイブリッド街路灯」を話題にした。今日は類似の話題で、京都のハイブリッド時計塔だ。毎日新聞サイトの12月17日京都版記事「ハイブリッド発電時計塔:北風と太陽で針動く--府立植物園 /京都」によると次のとおりだ。

府立植物園(左京区)正門前駐車場のわきに16日、太陽光発電と風力発電の組み合わせで動く「ハイブリッド発電時計塔」がお目見えした。女性のための人権活動などを行う「国際ソロプチミスト京都-みやこ」(中京区、平井久子会長)が寄付したもので、銘板贈呈のセレモニーが行われた。

認証30周年を迎えた同団体が記念事業として、府民に自然環境の大切さを考えてもらおうと寄付を申し出た。時計塔は高さ約5.3メートル。太陽光発電(約230ワット)と風力発電(約70ワット)を利用する。風のない時は太陽電池が、陽光のない夜などは風力発電機が稼働し、電気は時計のほか併設のLED(発光ダイオード)照明にも使われる。
...(C)毎日新聞

この時計塔は人権団体「国際ソロプチミスト京都-みやこ」が寄贈したもの。太陽光発電システムの出力は230ワット、風力発電の出力は70ワットだ。だいぶ小規模だが、時計とLED照明のためには充分な出力だ。

記事によるとこのシステムは、風の無い日中は太陽光発電が、夜は風力発電がメインの発電となるようだ。蓄電池は、想像だが、装備されていないか、装備されていても時計が動く程度の最小限のものだろう。

このようなハイブリッドシステムはまだ高価と思うが、先のブログ記事のような街路灯に特化して安く生産できれば結構なビジネスになると考える。


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