2010年5月 | 燦燦太陽光発電.エコ - 2

2010年5月

立体駐車場に設置された太陽光発電

2010年05月12日(水)

今日は三重県四日市市の話題。読売新聞サイト三重版の5月11日記事「エコと防犯意識 立体駐車場整備 四日市の商店街」から。

四日市諏訪商店街振興組合(北川正彦理事長)は10日、地球環境に優しく安全な街づくりをしようと、同市諏訪町で運営する立体駐車場「スワセントラルパーキング」を中心に設けた、太陽光発電パネルや防犯カメラなどの完成式を行った。

経済産業省の「中小商業活力向上事業」の補助金を受けて整備し、事業費は約3500万円。立体駐車場の屋上10台分の駐車スペースに、太陽光パネル90枚を置き、年間発電容量1万キロ・ワット・アワーを見込んでいる。また、駐車場内の照明を、消費電力が少なく、より明るいLED(発光ダイオード)に替えた。

防犯面では、防犯カメラを商店街や駐車場周辺に計19台配置。このうち、立体駐車場の国道1号線に面した壁には6台設け、事故が多い交差点の映像などを記録できるようにした。
...(C)読売新聞

四日市市商店街の立体駐車場整備で太陽光発電設備が設置された。この整備事業は、太陽光発電システム設置の他、LED照明、防犯カメラの設置を行った、とのこと。太陽光発電パネルは立体駐車場の屋上の車10台分スペースに太陽光パネル90枚を設置した。この発電量は年間1万キロワット時、とのことだ。ということはこの太陽光発電システムの出力は、10キロワット弱と予想される。この出力が太陽光パネル90枚ということは、太陽光パネル1枚当たりの出力は 10キロワット÷90枚 ≒ 0.11キロワットとなる。これは通常の太陽光パネルの半分強の出力だ。小さな太陽光パネルか、能力が低く安い薄膜型パネルのためだろう。また、太陽光パネルに傾斜を付けずに水平に設置していることで能力が少し低いのかもしれない。

この整備事業は3500万円もかかったそうだが国の補助金で賄ったようだ。それにしてもさびしいのは、この事業で防犯カメラを19台も設置したことだ。内6台は事故の多い国道沿いに設置、と記事には書いてあるが、主目的は駐車場内の防犯目的録画だろう。犯罪の多い相互不信の社会を作ったのは誰なのだろうか。それは弱肉強食の社会を作った旧政権党とそれを圧倒的に支持した国民なのだ。

太陽光発電や複数のエコ技術のビル

2010年05月14日(金)

朝日新聞サイト山口版の5月11日記事「下関海陸運送の本社ビル」から一部を引用する。

太陽光発電システム、屋上緑化芝生、外熱遮断塗装、風力発電システム……。あらゆるエコ技術を取り入れたビルが、下関市にある。運送会社「下関海陸運送」(米田英治社長)の本社ビルだ。

ビルは2008年10月に完成した。
...

◆省エネ技術、建物全体に

ビルは鉄筋コンクリート5階建て、延べ床面積は約2300平方メートル。屋上の半分を使い太陽光発電システムを設置した。縦約4メートル、横約9メートルの太陽光パネル2セットが年間約1万キロワットの電力を生み出し、ビル全体の電力使用量の1割ほどを補う。屋上の残り半分には芝生やパンジー、オリーブの木を植えた。直下の部屋は夏場でも涼しさを感じるという。

また、建物外壁の内側に外熱遮断の塗装をし、夏場は断熱、冬場は保温が効くようにした。こうした技術により、同社では年間約41トンのCO2削減効果があると試算。スギの木約2900本が年間に吸収するCO2の量に相当するという。

県によると、建物全体に複合的に省エネ技術を取り入れたビルは県内でも珍しく、昨年10月にはこうした取り組みが評価され、地球温暖化対策優良事業所として県知事賞を受賞した。
...(C)朝日新聞

この引用記事は「エコ活」という連載物のようだ。そのため、最新ニュースではなく2008年10月という少し前に竣工したビルが話題になっているようだ。さてその下関海陸運送(株)の本社ビルは様々なエコ技術を取り入れたビルだ。

このビルの屋上の半分に太陽光発電パネルが設置されている。その太陽光パネルは、4メートル×9メートルが2セット、とのことだから、太陽光パネルの面積は、4m×9m×2セット = 72平方メートルとなる。その面積のパネルで年間1万キロワット時の発電量を見込んでいる、とのことだ。(記事では1万キロワットとなっているが、正しくは1万キロワット時、と単位が異なる。)年間1万キロワット時の発電量、ということは、この太陽光発電システムの出力は10キロワット程度と予想される。

ここで太陽光パネル面積を元に太陽光パネルの種類を検討する。もしこの太陽光発電パネルが通常のタイプなら、1枚1.5平方メートルで0.2キロワットの発電量となる。そこで、その仮定で発電量を計算すると、72平方メートル ÷ 1.5平方メートル × 0.2キロワット = 9.6キロワット となる。これは先の推定とほぼ一致する。ということで、この太陽光パネルの太陽電池は通常のシリコン結晶型太陽電池と予想される。

なおこのビルは、その屋上の残り半分を緑化し、また外壁に熱遮断塗装を行うなど、複数のエコ技術を使用した。その成果は、年間41トンの二酸化炭素削減効果とのことだ。このようなビルは今後一般的になるだろう。

神奈川県と県内市町村の太陽光発電設置補助金

2010年05月16日(日)

神奈川県、県内市町村の太陽光発電設置補助金についてまとめた記事を見つけたので紹介する。東京新聞サイト神奈川版5月11日記事「エコにも地域格差 太陽光発電 助成を拡大」から一部を引用する。

(神奈川)県や横浜市などは本年度、住宅用の太陽光発電設備の設置に対する助成件数を拡大させた。昨年度の申し込みが殺到したことによる措置。ただ、同様の助成を行っている33市町村では最大で約10万円の差があるほか、横浜市内では、業者の強引な勧誘を受けるなどした市民からの苦情も増加している。

一般住宅で太陽光発電設備を設置した場合、県は本年度から発電量一キロワット当たり二万円(上限七万円)を助成する。加えて、設置住宅のある市町村が助成している場合は、それぞれの設定額が上乗せされる。

県は昨年度、一キロワット当たり三万五千円を助成していた。しかし、設備費用が安価となったことや、電力の買い取り価格が上昇したことなどから、補助金額を減らし、対象件数を千六百件増加となる約五千百件にした。

横浜市も昨年度より一万円少ない二万円(同八万円)とし、件数を九百件から二千件に大幅に拡大。昨年度は、五カ月ほどで締め切られたが、四月に受け付けを始めた本年度分にも、すでに五百件近い申し込みがあり、夏には受け付けを終了するペースだという。

県内で最も高い五万円(同十五万円)の助成額を設定している藤沢市は、今月六日に受け付けを開始。経済対策の観点から、設置工事を市内関連の業者に限定する条件も付けた。最も低い一万円(上限四万円)の平塚市でも、対象件数を昨年度より五十五件多い二百件に。担当者は「昨年度はキャンセル待ちが出たので、限られた予算の中で、対象を広くした」と説明する。

...(C)東京新聞

神奈川県の県としての太陽光発電設置補助金の金額は1キロワット当たり2万円、上限7万円だ。これは県レベルとしては若干低い金額だ。昨年度までは1キロワット当たり3万5千円補助していたが、補助件数を増やすことを優先して補助金額を下げた。これは昨今の県・市町村の太陽光発電設置補助金の傾向と言える。

横浜市も昨年度より1万円少ない、1キロワット当たり2万円、上限8万円の補助金だ。金額を減らした分、件数は倍以上に拡大した。それでも人気はあり、夏には予算に達するペースで申込みがある状況、とのことだ。一般的にいって県レベルよりは市町村レベルの補助金の方が高いので、横浜市のこの補助金額はかなり少ない。

神奈川県内で最も補助金額の高いのは藤沢市。1キロワットあたり5万円、上限15万円は確かに市町村レベルとしては高い金額だ。ただ今年度から、設置工事は市内の業者に依頼する条件を付加したとのことだ。この地域経済活性化と補助金を合わせるやりかたも今年度からときどき見られる傾向だ。

県内でもっとも低い補助金は平塚市。1キロワット当たり1万円、上限4万円は市町村レベルではかなり低額だ。それでも件数を増やす予算措置の努力はしているらしい。

神奈川県は温暖で特に湘南地方は日照時間の多いと思われる。太陽光発電に向いた地域なので市町村のさらなる補助金増が望まれる。

HIT太陽電池とリチウムイオン電池を装備の駐輪場

2010年05月18日(火)

このブログの3月18日記事「太陽光発電を利用した電動アシスト自転車のレンタサイクルポート」で、世田谷区が設置したレンタサイクルポートについて書いた。今日はその詳細記事だ。5月17日付けのSankeiBizサイト記事「三洋電機 ソーラー駐輪場 効率高い電池で自転車を充電」から一部を引用する。

太陽光発電で蓄えた電気を電動自転車に活用する三洋電機の「ソーラー駐輪場」が今春、世界で初めて東京都世田谷区で実用化された。駐輪場の屋根に取り付けたソーラーパネルで発電した電気をリチウムイオン電池にため、電動自転車のバッテリーに充電するシステムで、自然エネルギーを十二分に生かすエコロジーな取り組みだ。

システムの中核は、セル(素子)変換効率が19.7%と量産レベルで業界トップクラスを誇る「HIT太陽電池」と、効率よく電気を蓄える「大容量リチウムイオン電池」。
...

◆小型、軽量、長寿命

...HIT太陽電池はアモルファス非搭載のものより年間平均で7%ほど効率が高いという。

一方、大容量リチウムイオン電池は円筒型の電池を一つのユニットに数十本から数百本組み込んだもので、電気の並列・直列制御技術や「熱マネジメント」などの独自技術を駆使することでシステムの完成度を高め、量産化に成功した。6ユニットからなる世田谷区のシステムでは、1ユニット当たり312本の電池を搭載。また、これまで大型電源の主役だった鉛電池と比べ、リチウムイオン電池はセルベースで3、4倍のエネルギー密度があることから、システム全体の体積はほぼ半分、重さも約3分の1で済み、小型軽量化を図れたという。鉛電池より充放電効率が高く、寿命が長いのも特長の一つだ。

◆緊急時の電源にも

世田谷区のソーラー駐輪場は、京王線桜上水駅と東急田園都市線桜新町駅近くの2カ所。それぞれの屋根に長さ142センチ、横89センチの太陽電池パネルを36枚を設置し、発電容量は住宅なら2戸分の電力をまかなえる7.56キロワット。リチウムイオン電池に貯めた電気は、レンタル用の電動自転車の充電だけでなく、夜間の照明にも使う。...

電動自転車は、走りながら充電できる同社の「エネループバイク」。3時間程度で満充電となり、実走行では30キロ程度をサポートできるという。2カ所のソーラー駐輪場に40台ずつ配置したほか、太陽電池を備えていない別の駐輪場にも20台を用意した。
...(C)SankeiBiz

前回ブログではこの太陽光発電システムの詳細は不明だったが、今回記事で三洋電機のHIT太陽電池によるシステムであることがわかった。前回引用記事と太陽光パネルのサイズ・枚数は異なり、142cm×89cmの太陽光パネルが36枚設置されている。この太陽光パネルがHITではなく通常のものと仮定すると、通常は1.5平方メートルの出力が約0.2キロワットなので出力は約6キロワットとなる。実際は能力の高いHIT太陽電池なので、出力は7.56キロワットにも及ぶ。この数字からHITの高い能力がわかる。

また前回記事には無かったが、このシステムには大容量リチウムイオン電池も組み込まれている。この用途は電動自転車の夜間の充電のみならず、照明にも使われる。このリチウムイオン電池は1ユニット当たり312本のリチウムイオン電池で、計6ユニット設置された。これも三洋電機の製品だ。リチウムイオン電池はエネルギー密度が高いため、鉛蓄電池に比べ体積は半分となり、また重さは1/3だ。これは狭い東京でのシステムには大きなメリットだろう。

またレンタル用に準備された電動自転車はやはり三洋電機のエネループバイクで、走りながら充電する能力がある。約3時間でフル充電となり、30Km程度を電動アシストで走行できるそうだ。

それにしても三洋電機はこの不況にもかかわらず売り上げは増大しているようで、パナソニックに買収された効果はかなりあったのではないだろうか。

岐阜県の太陽光発電

2010年05月21日(金)

朝日新聞サイト岐阜版の5月20日記事”「太陽光+燃料電池」身近に”から一部を引用する。

◆(岐阜)県、公共施設へ導入

(岐阜)県は、自然を利用した次世代エネルギーを身近に感じてもらおうと、公共施設への導入を進めている。可児市の花フェスタ記念公園では、太陽光発電と燃料電池を組みあわせたシステムが完成し、19日に記念式典があった。6月以降は、東海北陸道ひるがの高原SAなどへも導入する予定で、県は、次世代エネルギー関連の企業誘致にも結びつけたい考えだ。

同公園には、バラの庭園回廊の屋根に容量10キロワットの太陽電池パネルが置かれ、出力1・5キロワットの燃料電池も備え付けられた。施設内のLEDを使った照明や、県が購入した三菱自動車製の電気自動車の充電器に電力を供給する。

燃料電池から出る廃熱は、すぐ隣にある「足湯」で使われる。これらの設備にかかった費用は約1億円という。
 式典に出席した古田肇知事は「次世代エネルギーの魅力を県をあげて高めたい。整備した施設をめぐる環境観光も盛り上げたい」と述べた。
...(C)朝日新聞

岐阜県が太陽光発電や燃料電池などの次世代エネルギーを公共施設に積極的に導入している話題だ。

可児市の公園では、太陽光発電と燃料電池を組みあわせたシステムが完成した。この公園の太陽光発電システムは想像より規模が大きい。バラ庭園回廊の屋根に太陽光発電パネルを設置し、その出力は10キロワットだ。さらに、出力はそれほど大きくは無いが1.5キロワットの燃料電池も設置された。これらの電力は施設内のLED照明や電気自動車の充電に使用される、とのことだ。LED照明は使用電力が少ないので、おそらく発生電力は売電に回されるだろう。なお燃料電池の廃熱は足湯に利用されている。

これらの費用は1億円に及ぶそうだ。これは少々考えさせられる。というのも、岐阜県は太陽光発電設置補助金が遅れている県だからだ。このブログの2月21日記事「岐阜県の太陽光発電設置補助金」で書いたとおり、岐阜県には県レベルの太陽光発電設置補助金が無い。そして県内市町村で設置補助金のあるのは3市町村に過ぎない。今もその状況に変わりは無い。では岐阜県は太陽光発電に適さない場所なのか、というとそうではない。県の岐阜県の新エネルギー導入の取り組み 【調査研究】によれば、

「太陽光発電」 ・・・平年日照時間(県庁所在地)が全国第4位

と、太陽光発電には大変適した場所なのだ。今回の公園の整備にかかった費用1億円を太陽光発電設置補助金に回せば、太陽光発電の導入は急速に進んだはずだ。公園に太陽光発電の設備を作ったところで、それが家庭への実際の導入に結びつく可能性はほとんどゼロだ。しかし設置補助金があれば導入の進むことは、様々な事例で証明済みだ。もしこの1億円が太陽光発電設置補助金なら、県レベルとしては太陽光発電設置補助金予算の多い県となることができたのに。


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