太陽光発電で充電する電動漁船の実験が開始

太陽光発電で充電する電動漁船

2011年07月19日(火)

このブログの3月30日記事「漁船と太陽光発電実験」に、長崎県の漁港での太陽光発電による充電で動く漁船について書いた。今日はその続編の内容だ。長崎新聞サイトの7月17日記事「県が全国初、電動漁船の実験スタート 対馬に太陽光発電施設整備へ」から一部を引用する。

対馬市厳原町の豆酘(つつ)漁港に太陽光発電施設を整備し、電動漁船を動かす県の実証実験が15日、始まった。県によると、こうした実験は全国初という。

漁船の省エネ化や二酸化炭素(CO2)排出量削減が目的。総事業費は約6千万円で水産庁が3分の2を補助する。

漁師の山下任由さん(55)が9月30日までアワビ漁などで使用。操業に必要な電力量や発電効率、燃油で動く漁船とのコストを比較するデータを集める。

岸壁近くに太陽光発電パネル(縦7メートル、横12メートル)や蓄電池を備えた給電施設を整備予定だったが、東日本大震災の影響で資材調達が遅れ完成が8月末に延びた。当面は急速充電器を用い通常電力で動かす。

電動漁船は東京海洋大が開発した「らいちょうS」(全長約8メートル)。同大によると、船体にリチウムイオン電池を搭載しており、30分間のフル充電で約4時間の航行が可能。モーターとウオータージェットを組み合わせた世界初の技術を導入し、プロペラを回さないため安全性が高いという。...(C)長崎新聞

これは、漁港に太陽光発電施設を設置して電動漁船を動かすという実証実験だ。本来は、岸壁に7m×12mというかなり大きな太陽光パネルを設置し電動漁船に充電する、という仕組みだが、東日本大震災の影響で資材調達が遅れ、とりあえず太陽光発電は使用せず通常電力による急速充電器を使う。完成は来月末、とのことだ。現状のシステムはのとおりだ。画像左側に急速充電器があり、漁船に充電中であることがわかる。

当ブログ前回記事で言及されていなかった電動漁船が今回の引用記事で紹介されていた。この漁船は東京海洋大が開発した全長8メートルの電動の船。船体には(今は高価な)リチウムイオン蓄電池を搭載し、30分のフル充電で4時間の航行が可能という性能だ。そして推進は「モーターとウオータージェットを組み合わせた世界初の技術」とのこと。プロペラは使用しない推進方法だ。そのため安全性が高いそうだ。この電動漁船でアワビ漁など実際の漁を行い、効果を検証する。

この推進方法は大変静かなことが予想できる。おそらく高価な船とは思うが、環境にやさしい船として将来が期待できる。ただ、船側には太陽光パネルは無いので、海上で「電池切れ」を起こすと動けない。太陽光パネルを備える、または内燃エンジンとのハイブリッドにする、という仕組みが実用船には必要になるだろう。


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