バングラデシュで約300ドルの太陽光発電普及を目指すグラミン・シャクティ

バングラデシュで太陽光発電普及を目指すグラミン・シャクティ

2011年04月13日(水)

4月12日のCNNサイト記事「バングラデシュの村で太陽光発電普及、電力問題に対応」から一部を引用。

深刻な電力問題を抱えるバングラデシュで、各地の村に太陽光発電を普及させるプロジェクトが進んでいる。

同国では人口1億6200万人のうち半数近くに電気が行き渡っていない。そうした人たちに快適な生活を営んでもらおうと、非営利企業のグラミンシャクティが太陽光発電の推進に乗り出した。
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ただし太陽光発電パネル導入にかかる費用は約300ドルと、バングラデシュ人の平均年収の約半分にも達する。そこでグラミンシャクティは、貧困層向けに無担保で少額を融資するマイクロクレジットの制度を活用、利用者が全額を一括で払わずに済むようにした。

民家だけでなく事業所でも太陽光発電を利用するところが増えた。それによって働ける時間が長くなり、利益を上げている事業所もある。村人たちの起業家精神にも火が付いた。電力を貸し出す事業や携帯電話の有料充電サービスに乗り出した人もいる。

グラミンシャクティは1996年のプロジェクト開始以来、これまでに4万の村で55万世帯に太陽光発電を導入している。 (C)CNN

バングラデシュは人口約1億6200万人。日本より多いのだ。その半数近くに電気が来ていない現状だ。そこで太陽光発電を普及するため、非営利企業のグラミンシャクティがプロジェクトを開始した。

バングラデシュ、グラミンと聞くと、ノーベル賞を受賞した「グラミン銀行」を思い出す。そう、今回のグラミンシャクティはグラミン・ファミリーの一員であり、Wikipediaによれば次のとおりだ。

グラミン・シャクティは、再生可能なエネルギー技術をバングラデシュの農村地帯に促進、開発させるために1996年に設立された非営利企業。元々はグラミン・フォンの携帯電話に電気を供給する必要から考案された。現在は太陽電池・バッテリー・風力発電・バイオマス装置などの開発・提供を行っている。それらの再生可能エネルギーを使ったテレビや、携帯電話のユニットなどで収益を得るようにしたり、技術トレーニングで保守整備などを行えるようにもしている。(C)Wikipedia

太陽光発電のみならず、再生可能エネルギーの普及のための非営利企業だ。

今回の記事の太陽光発電システムは、約300ドル。非常に安い。ということは、日本で想像される太陽光発電システムではなく、太陽光パネルと電圧維持の装置程度だろう。

この300ドルは安いが、同国の年収の約半分に匹敵する金額とのこと。一括では払えないため、「貧困層向けに無担保で少額を融資するマイクロクレジットの制度を活用」と記事には書いてある。この「マイクロクレジット」こそ、グラミン銀行がノーベル賞を受賞したメインとなる仕組みだ。マイクロクレジットは次のようにWikipediaで定義されている。

マイクロクレジット(Microcredit)は失業者や十分な資金のない起業家、または貧困状態にあり融資可能でない(商業銀行からの融資を受けられない)人々を対象とする非常に小額の融資(ローン、クレジット)である。これらの人々は担保となるものや安定的な雇用、検証可能な信用情報を持たず、通常のクレジットを利用するための最低条件にさえ達しない。
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マイクロクレジットはバングラデシュのグラミン銀行が起源と言われている画期的な仕組みである。発展途上国にかぎらず、先進国にも増えている。

グラミン銀行の場合は貧窮のどん底にある人々(ほとんどは女性)が個人事業に従事し、収入を得て、貧困を脱することを可能にさせ、成功を収めている。 手法の特色としては、
1. 極少額の返済
2. グループに対して貸付けし、返済を怠るとグループ全体が連帯責任を負う制度
3. 定期的返済
などが主な特色である。(C)Wikipedia

この仕組みを考えて実行に移したムハマド・ユヌス氏(グラミン銀行総裁、経済学者)に敬意を表する。


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