漁船と太陽光発電の実験

漁船と太陽光発電実験

2011年03月30日(水)

このブログでは、太陽光発電装置を搭載した船舶の話題を2回報じた。太陽光と風力で航行する船舶太陽光発電の電力だけで9時間航行できる船だ。今日の話題は船といっても漁船。読売新聞サイトの3月7日記事「太陽光電力で動く漁船、長崎県が6月から実証実験」から一部を引用する。

(長崎)県は6月から、太陽光電力を使用するモーターを搭載した電動漁船の実証実験を、対馬市厳原町で始める。省エネや地球温暖化防止、燃油価格の高騰に悩む漁業者の支援につなげるのが目的。約4か月間行い、消費電力、航行時間などのデータを収集したうえで、実用化を目指す。

太陽光発電パネル(縦7メートル、横12メートル)や急速充電器などを同町豆酘地区の漁港岸壁に設置。小型漁船(全長約8メートル、幅約2・2メートル、重量約1・3トン)には、モーターや充電したバッテリーを取り付け、地元漁業者にデータ収集を兼ねたアワビ、サザエ漁に出てもらう。燃費などの面でガソリンエンジン船との比較を行うという。

実証実験は、水産庁の補助事業で、「豆酘地区広域漁港整備事業」(2010~11年度)の一環として取り組む。水産業が盛んな離島地域として、同地区を実験場所に選んだ。今年度の事業費は約1000万円。

実験本番に向け、7日には県対馬振興局で、検討委員会を開催。大学教授や行政、漁業者らの5人が、発電施設の規模や漁船の性能などについて意見を交わすほか、実験を行う漁港の状況視察も行う。

同振興局の担当者は「漁業者にとって、燃油価格の高騰は深刻なので、負担を少しでも減らしたい。地球環境を守る意味でも、ぜひとも実用化につなげたい」と話している。

残念ながら、漁船に太陽光発電パネルが取り付けられているのではない。太陽光パネルは岸壁に設置される。他に急速充電器も設置される。漁船には、モーターと充電したバッテリーを取り付ける。つまり、岸壁に設置された太陽光発電装置からバッテリーに充電し、そのバッテリーを漁船に搭載し推進用モーターを回す、という仕掛けだ。

漁船の燃料が高騰しているいま、この仕組みとガソリンエンジン船との燃費比較を行うそうだ。これは水産庁の補助事業で、事業費は約1000万円とのことなので、小さな金額ではない実験だ。

この太陽光パネルのサイズは、7m×12mとのこと。面積は84平方メートルとなる。通常の太陽光パネルは、1.5平方メートルで出力0.2Kwなので、計算するとこの太陽光パネルの出力は、約11Kwとなる。バッテリーに充電するだけにしては結構大きな出力だ。11Kwというと、一般家庭の太陽光発電設備の3~4軒分だ。この大出力は、同時に多数のバッテリーを充電できるようにするのか、他の用途があるのか、のどちらかであろう。


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