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北杜市の太陽光発電の実験施設

2009年12月25日(金)

当ブログの12月6日記事「大規模太陽光発電設備からの送電実験」の別記事。産経新聞系のIZAサイトの12月13日記事「壮観!八ケ岳山麓に太陽光発電パネルの群れ」から一部を引用する。

広大な八ケ岳南麓で陽光を受ける太陽光発電パネルの群れ。その数ざっと1万数千枚。地球温暖化で異常気象が続き、二酸化炭素を出さない太陽光発電を本格導入するため独立行政法人「新エネルギー・産業技術総合開発機構」(NEDO)が公募した新エネルギー実験候補地に、山梨県北杜市が手を挙げたのは平成18年4月。日本海地域のように「弁当忘れても傘わすれるな」という多雨地域では陽光は得られない。日照時間が十分にないと、本格導入のための実験は難しい。

北杜市環境課の新エネルギー担当者によると、「この付近一帯は日照時間が長いんです。年間で2900時間ぐらいになります」。国内平均が2千時間程度といわれており、陽光の多照地帯といっていい。

その理由を、北に八ケ岳、西に南アルプス、南に富士山など2千-3千メートル級の山々が湿った季節風の流れ込みを防いでいるためだとの説がある。昭和56年に地元の明野中学校の気象観測委員会が年間日照時間を測定し、この年は3105時間を記録したという。

実験は石油に代わるエネルギーを作り出そうというのだから、スケールが大きい。実験地の面積は約10ヘクタール。24種類のパネルが設置され、今月3日から実証研究システムの本格運用が始まった。太陽光が生む電気は直流。これを交流に変えるパワーコンディショナーの実用化試験だ。

規模から換算すると、年間予想発電量は約200万キロワット。一般家庭なら570軒分に相当する。初夏の穏やかな陽光がパネルに降り注ぐ。だが内情は化石燃料に頼らない将来エネルギー開発という緊迫した国家プロジェクトが熱く展開されているのだ。

今年4月、経済産業省とNEDEが、地域にマッチした地産地消型新エネルギー導入好事例を全国に広めようと選定した「新エネ百選」にも選ばれた。...(牧井正昭)(C)IZA

このIZAサイトは産経新聞の通常のニュースサイトとは異なり、「ニュース配信サービスにユーザー参加型の双方向サービスを組み込んだ新感覚のニュースサイト」とIZAサイトに書かれていたので、記事の書き方は通常の産経新聞とは異なる書き方なのだろう。とは思うが、あまりに冗長かつ情緒的な記事だ。

そもそも、最後のスペルミス(NEDEではなくNEDO)は別にして、記事に誤りがある。「年間予想発電量は約200万キロワット」ではなく「年間予想発電量は約200万キロワット時」と、最後に"時"が必要。もうひとつ、この実験の目的は「パワーコンディショナーの実用化試験」と書かれているが、前回ブログの引用記事の「今回の研究では、実際に東京電力の送電網を使い、天候の変化で出力が不安定になる太陽光発電の課題を克服できるかを調べる」と、これはスマートグリッドのための基礎研究なのだ。パワーコンディショナー、それも大規模なパワーコンディショナーも何十年も前に実用化されているのだから「パワーコンディショナーの実用化試験」はトンチンカン、ありえない。

そして、このメガソーラーの設置場所が日照時間が多いので太陽光発電に適していることに記事の1/3くらいを使っている。この施設の概要と目的の紹介が優先のはずだ。また「化石燃料に頼らない将来エネルギー開発という緊迫した国家プロジェクトが熱く展開」の"緊迫"と"熱く"は極めて不適切。この記事を書いた牧井さん、この2つの言葉を定義してごらんなさい!。極めて情緒的形容詞だ。

この牧井氏は産経新聞の甲府支局のかたらしい。ということは新聞記事を書く訓練は受けているはずなのに、この記事はひどい。そもそも新聞記事は、結論を先に書くべきなのではないか。

この引用記事で唯一、情報を得た。経済産業省とNEDOが地域にマッチした地産地消型新エネルギー導入好事例を選定した新エネ百選だ。選定結果一覧のとおり、このプロジェクトは
北杜サイトメガソーラー ~北杜市太陽エネルギープロジェクト~
として掲載されている。ここに選定された事例についてはこのブログでも時々紹介してゆく。


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